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最終更新日 2023/8/3
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◎ 令和2年度試験(第15回)過去問


 問題37


代理に関する次の①〜④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① 代理人がその権限内において本人のためにすることを示してした意思表示は、本人が事前にこれを承認し、又は事後にこれを追認しなければ、本人に対してその効力を生じない。

② 法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができる。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負う。

③ 代理権は、本人の死亡によって消滅する。

④ 他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負う。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。





 問題37 解答・解説

「代理(民法)」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP168~P171参照)

(第8版の合格教本をお持ちの方は、P166~P169参照)


①:×(適切でない)
 代理人が、①代理権(任意代理の場合には委任された権限)の範囲内で、②本人のためにすること(「顕名」という)を示して、③相手方に意思表示(代理行為)をした場合には、その意思表示は
本人に対して直接その効力を生じます。これがまさに代理の制度です。
 この場合に、本人の承認や追認は必要ありません。

※ 改訂第9版合格教本P168「①代理」参照。

②:○(適切である)
 法定代理人は、自己の責任で復代理人を選任することができます。この場合において、やむを得ない事由があるときは、本人に対してその選任及び監督についての責任のみを負います。

※ 改訂第9版合格教本P171の表「▼復代理人を選任した代理人の責任」参照。

③:○(適切である)
 
代理権は、本人の死亡によって消滅します


※ 第7版○×問題+過去問題集P267の表「◎代理権の消滅原因(民法上)」参照。

④:○(適切である)
 他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後にその代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、
代理権の消滅の事実を知らなかった第三者に対してその責任を負います。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、第三者に対してその責任を負いません

※ 改訂第9版合格教本P169・170「②表見代理」参照。
 P170「(2)表見代理の種類」の③に該当。


正解:①




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