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最終更新日 2009/11/22
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平成21年度第1回試験 過去問


 問題22


貸金業者であるA社は、Bとの間で貸付けに係る契約(以下、本問において「本件貸付契約」という)を締結するに当たり、本件貸付契約につき、Bの知人であるCとの間で保証契約(以下、本問において「本件保証契約」という)を締結しようとしている。この場合に関する次の①~④の記述のうち、総量規制の適用についてその内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。なお、本問におけるすべての貸付けに係る契約は、住宅資金貸付契約その他貸金業法施行規則第10条の21第1項に定める契約(住宅資金貸付契約等)、極度方式基本契約及び極度方式貸付けに係る契約ではないものとする。

①A社は、Cとの間で本件保証契約を締結しようとする場合には、Cの収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならず、その調査に際しては、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。

②Cが、貸金業者であるD社との間で貸付けに係る契約を締結している場合において、CのD社に対する借入残高とA社とBとの間の本件貸付契約に係る貸付けの金額の合計額がBの年間の給与及びこれに類する定期的な収入の金額として内閣府令で定めるものを合算した額に3分の1を乗じて得た額を超えることとなるときは、A社は、Cとの間で本件保証契約を締結することができない。

③A社が、Cとの間で本件保証契約を締結しようとする場合において、本件保証契約がCの返済能力を超える保証契約と認められるときは、A社は、Cとの間で本件保証契約を締結することができない。

④A社が、Cとの間で本件保証契約を締結した場合において、本件貸付契約に基づく債権が弁済その他の事由により消滅していないときは、A社は、Cの返済能力の調査に関して作成した記録を、本件貸付契約で定めた最終の返済期日又は本件保証契約に基づく債務が消滅した日のうちいずれか早い日まで保管しなければならない。





 問題22 解答・解説

「過剰貸付け等の禁止、総量規制」及び「返済能力の調査」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP64・65、P60・61参照) 
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P64・65、P60・61参照)
 
<ポイント>
 保証契約は、「過剰貸付け等の禁止」、「返済能力の調査義務(調査記録の保存義務を含む)」、「指定信用情報機関の利用義務」の対象である。
 しかし、保証契約には総量規制がない。
  

①:○(適切である)
 保証契約を締結しようとする場合には、保証人となろうとする者(本問ではC)の返済能力に関する調査をしなければなりません。また、その調査の際に、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければなりません
 なお、指定信用情報機関の利用義務は
個人の場合に限られます。本問ではCはBの「知人」であり、個人であるので、利用義務があります。

※ 改訂第9版合格教本P64「①返済能力の調査義務」「②指定信用情報機関の利用」参照。

②:×(適切でない)
 保証契約には総量規制がないので、収入の3分の1を超えるときであっても保証契約を締結することができます。

※ 改訂第9版合格教本P60「②総量規制(個人過剰貸付契約)」参照。

③:○(適切である)
 
返済能力を超える保証契約を締結することはできません


※ 改訂第9版合格教本P60「①過剰貸付け等の禁止」参照。

④:○(適切である)
 保証契約の締結の際に、返済能力の調査に関して作成した記録を、次のうち
いずれか早い日まで保管しなければなりません。
本件貸付けに係る契約で定めた最終の返済期日(債権が弁済等により消滅した場合には、債権消滅の日)
本件保証契約に基づく債務が消滅した日


※ 改訂第9版合格教本P65「④調査に関する記録の作成・保存」参照。


正解:②



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