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最終更新日 2020/2/22
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平成21年度第1回試験 過去問

※ 法改正により問題及び解説を変更しました。

 問題40 改題


貸金業者であるA社は、Bとの間の貸付けに係る契約に基づきBがA社に対して負う債務(以下、「本件債務」という)の弁済を第三者であるC社(Bの保証人ではない)に委託しようとしている。この場合に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① C社が暴力団員等によりその運営を支配されている法人であり、A社がそのことを知り、又は知ることができる場合、貸金業法上、A社は、本件債務の弁済をC社に委託することができない。

② C社が本件債務の弁済をA社から受託した場合において、C社が当該債務の弁済をするについて正当な利益を有していないときは、民法上、C社は、本件債務の弁済がBの意思に反しなくても、A社に対し本件債務の弁済をすることができない。

③ C社が、A社の委託に基づき本件債務を弁済し、Bに対し求償権を取得した場合、貸金業法上、C社は、当該求償権を行使するに当たって、Bを威迫してはならない。

④ C社が、A社の委託に基づき本件債務を弁済し、Bに対し求償権を取得した。この場合、C社の営業所の所在する都道府県の知事が、資金需要者等の利益の保護を図るため必要があると認めるときは、C社は、当該都道府県の職員による、C社の営業所への立入り、その業務に関する質問、又は帳簿その他の物件の検査を受けることがある。





 問題40 解答・解説

「債権の譲渡等の規制(貸金業法等)、弁済(民法)」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP107~109、P212参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P107~109、P210参照)


①:○(適切である)
 貸金業者が弁済を第三者に委託しようとする場合で、その第三者が「取立て制限者」であることを知り、または知ることができるときは、委託をすることが禁止されています。
 取立て制限者には、暴力団員等によりその運営を支配されている法人も含まれるので、①において、貸金業者Aが第三者Cに弁済を委託することはできません。よって、①は正しいです。

改訂第9版合格教本P107「(3)取立て制限者に対する債権譲渡等の禁止」参照。

②:×(適切でない)
 弁済をするについて
正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができないとされています。
 弁済について第三者(C)が正当な利益を有していないときであっても、債務者(B)の意思に反しなければ、弁済をすることができます。よって、②は誤りです。

改訂第9版合格教本P212「(3)第三者の弁済」参照。

③:○(適切である)
 求償権を取得した者も債権譲渡等と同様の規制を受けます。
 求償権を取得した者も「取立て行為の規制」の適用を受けるため、求償権を行使するに当たって債務者を威迫することは許されません。よって、③は正しいです。

改訂第9版合格教本P108「②保証等に係る求償権等の行使の規制」、P107枠内「●通知書面の記載事項」の②参照。

④:○(適切である)
 求償権を取得した者も債権譲渡等と同様の規制を受けます。
 求償権を取得した者も「報告徴収および立入検査」の適用を受けるため、報告徴収および立入検査を受けることがあります。よって、④は正しいです。

改訂第9版合格教本P108「②保証等に係る求償権等の行使の規制」、P107枠内「●通知書面の記載事項」の②参照。



正解:②



※ 参考までに、以下に、本試験問題を原文のまま掲載しました。
 通常は読む必要はありません。


平成21年度第1回試験・問題40

貸金業者であるA社は、Bとの間の貸付けに係る契約に基づきBがA社に対して負う債務(以下、「本件債務」という)の弁済を第三者であるC社(Bの保証人ではない)に委託しようとしている。この場合に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① C社が暴力団員等によりその運営を支配されている法人であり、A社がそのことを知り、又は知ることができる場合、貸金業法上、A社は、本件債務の弁済をC社に委託することができない。

② C社が本件債務の弁済をA社から受託した場合において、C社が当該債務の弁済につき利害関係を有していないときは、民法上、C社は、本件債務の弁済がBの意思に反しなくても、A社に対し本件債務の弁済をすることができない。

③ C社が、A社の委託に基づき本件債務を弁済し、Bに対し求償権を取得した場合、貸金業法上、C社は、当該求償権を行使するに当たって、Bを威迫してはならない。

④ C社が、A社の委託に基づき本件債務を弁済し、Bに対し求償権を取得した。この場合、C社の営業所の所在する都道府県の知事が、資金需要者等の利益の保護を図るため必要があると認めるときは、C社は、当該都道府県の職員による、C社の営業所への立入り、その業務に関する質問、又は帳簿その他の物件の検査を受けることがある。




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