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最終更新日 2011/5/18
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平成21年度第1回試験 過去問


 問題6


貸金業者であるA社は、資金需要者であるBとの間で貸付けに係る契約(以下、本問において「本件貸付契約」という)を締結するに際し、本件貸付契約に基づく債務の不履行の場合に直ちにBが強制執行に服する旨の陳述が記載された公正証書(以下、本問において「特定公正証書」という)を作成しようとしている。この場合に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① A社は、本件貸付契約について、Bから、Bが特定公正証書の作成を公証人に嘱託することを代理人に委任することを証する書面(委任状)を取得してはならない。

② Bが特定公正証書の作成を公証人に嘱託することを代理人に委任する場合、A社は、Bのために適切な代理人を推薦しなければならない。

③ A社は、特定公正証書の作成を公証人に嘱託する場合、あらかじめ、Bに対し、本件貸付契約に基づく債務の不履行のときには、特定公正証書により、Bが直ちに強制執行に服することとなる旨を説明すれば、Bの法律上の利益に与える影響に関する事項については説明する必要はない。

④ A社は、Bとの間で本件貸付契約を締結するに先立ち、Bに対し、特定公正証書について口頭で説明すれば、特定公正証書の作成を公証人に嘱託する旨を約する契約を締結することができる。





 問題6 解答・解説

「特定公正証書に係る制限」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP86・87参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P86・87参照)


①:○(適切である)
 特定公正証書の作成について、貸金業を営む者が委任状を取得することはできません。よって、①は正しいです。

改訂第9版合格教本P86「(2)委任状取得の禁止」参照。

②:×(適切でない)
 特定公正証書の作成について代理人を委任する場合、貸金業を営む者は、その代理人の選任に関して関与することはできません。よって、②は誤りです。

改訂第9版合格教本P86「(3)代理人の選任に関する関与の禁止」参照。

③:×(適切でない)
 貸金業者は、
債務者等の法律上の利益に与える影響に関する事項についても、説明する必要があります。よって、③は誤りです。

改訂第9版合格教本P87「(4)書面交付による説明義務」参照。

④:×(適切でない)
 特定公正証書の説明は
書面で行う必要があります。よって、④は誤りです。


改訂第9版合格教本P87「(4)書面交付による説明義務」参照。



正解:①



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