予想問題 |
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AはB社から100万円を借り入れたが、借入金をB社に返済しないうちに死亡した。Aの相続人としては配偶者C及び子Dがおり、AにはC及びDの他に相続人はいないものとする。この場合に関する次の①~④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
① CとDとの間で、DがAの財産及び負債のすべてを相続する旨の遺産分割協議がととのった場合であっても、B社はCに法定相続分の限度で貸付金の返還請求をすることができる。
② CとDとの間で、Aの財産及び負債について法定相続分の割合で相続する旨の遺産分割協議がととのった場合であっても、B社はDに対して100万円全額の請求をすることができる。
③ C及びDが限定承認をしようとする場合、あらかじめ、すべての相続債権者に対して、限定承認をすること及び一定期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければならない。
④ C及びDが限定承認をした場合、Aの財産の多寡を問わず、B社はAに対する貸付金の回収をすることはできなくなる。
「相続」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP224~P226参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P222~224参照)
①:○(適切である)
債権者は遺産分割協議の内容に拘束されず、各相続人に対して相続分に応じた債務の支払いを請求することができます。
※ 改訂第9版合格教本P226「(2)遺産の分割」参照。
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②:×(適切でない)
債権者はこの協議内容に拘束されず、各相続人に対して相続分に応じた債務の支払いを請求することができます。
C及びDの相続分は各2分の1なので、B社はDに対して50万円を請求できるにすぎず、100万円全額の請求をすることはできません。
※ 改訂第9版合格教本P226「(2)遺産の分割」、及び、P224・225「(3)法定相続分」参照。
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③:×(適切でない)
限定承認者は、限定承認をした後5日以内に、すべての相続債権者及び受遺者に対して、限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を公告しなければなりません。
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④:×(適切でない)
限定承認をした者は、相続によって得た財産の限度で債務等を承継します。そのため、限定承認者は相続によって得た財産の範囲内で債権者に弁済しなければなりません。
被相続人Aに財産があれば、その財産がC及びDに承継され、その財産の範囲内で債権者B社は貸付金の回収ができます。
※ 改訂第9版合格教本P226「(2)限定承認」参照。
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正解:①
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