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最終更新日 2010/11/30
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平成22年度試験(第5回) 過去問


 問題49


株式会社の計算書類等に関する次の記述における(    )の中に入れるべき適切な字句の組み合わせを①〜④の中から1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

 株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の(  ア )の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう。)及び事業報告並びにこれらの(  イ )を作成しなければならない。
 監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の(  ウ )の定めがある株式会社を含み、会計監査人設置会社を除く。)においては、計算書類及び事業報告並びにこれらの(  イ )は、法務省令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。そして、当該監査役設置会社(取締役会設置会社を除く。)においては、取締役は、当該監査を受けた計算書類及び事業報告を(  エ )に提出し、又は提供しなければならない。


① ア 内部統制     イ 営業報告    ウ 定款  エ 会計参与
② ア 内部統制     イ 附属明細書   ウ 法令  エ 会計参与
③ ア 財産及び損益  イ 営業報告    ウ 法令  エ 定時株主総会
④ ア 財産及び損益  イ 附属明細書   ウ 定款  エ 定時株主総会





 問題49 解答・解説

「財務諸表等」に関する問題です。
(改訂第9版合格合格教本のP329、P245参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P325、P243参照)


(ア)について
 (ア)の部分は計算書類についての説明部分ですから、(ア)に内部統制が入ることはありえず、(ア)には「財産及び損益」が入ると判断できるでしょう。


※ 次の(イ)の解説も参照。
※ 改訂第9版合格教本P329「⑥計算書類等」参照。
(イ)について
 会社法は、「株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう。)及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成し
なければならない」と規定しています。
 よって、(イ)には「附属明細書」が入ります。

※ 問題文が「~これらの(イ)」となっていますが、(イ)に営業報告を入れて読んでみると違和感を感じますね。「計算書類及び事業報告の営業報告」ということになりますが、何それ!となると思います。
※ 改訂第9版合格教本P329「⑥計算書類等」参照。
(ウ)について
 
監査役は、原則として会計監査のほか、業務全般に関する監査も行います。ただし、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を
定款に定めることによって、会計監査に限定することができます。
 よって、(ウ)には「定款」が入ると判断できるでしょう。

※ 改訂第9版合格教本P245「(4)監査役」参照。
※ 問題文の(ウ)に法令を入れて読んでみると違和感を感じますね。「法令の定めがある株式会社」となりますが、株式会社が法令を定めることはあり得ません。

(エ)について
 取締役は、監査を受けた計算書類及び事業報告を
定時株主総会に提出し、または提供しなければならないとされています。
 よって、(エ)には「定時株主総会」が入ります。


※ 会計参与は計算書類等を作成する側なので、計算書類等を会計参与に提出することはあり得ません。


正解:④


<計算書類等の手続きの流れ>
 取締役等による計算書類等の作成
         ↓
 監査役や会計監査人等による監査
         ↓
 取締役会の承認(取締役会設置会社の場合のみ)
         ↓
 定時株主総会への提出・提供
 (計算書類は定時株主総会の承認を受ける)
 (事業報告は定時株主総会に報告する)


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