予想問題 |
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貸金業者であるAは、個人顧客であるBから100万円を借り入れたい旨の要請を受けた。Aは、業として、Bとの間で、貸付けに係る契約(以下、本問において「本件貸付契約」という。)を締結してBに100万円を貸し付けるか、Bと貸金業者であるCとの間の金銭の貸借の媒介をしようとしている。この場合に関する次の①~④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。なお、金利については2月29日を含まない年を前提とする。
① Aが、Bとの間で、本件貸付契約を締結し、当該契約において年10割9分5厘(109.5%)を超える割合による利息の契約をした場合、貸金業法上、本件貸付契約は無効となる。
② Aが、Bとの間で、Bによる債務の不履行について予定される賠償額として年2割2厘(20.2%)の割合による旨を約定して本件貸付契約を締結する行為は、出資法(注)上、刑事罰の対象となる。
③ Aは、期間を1年とするBとCとの間の100万円の貸借の媒介をした場合、出資法上、Bから、当該貸借の媒介手数料として6万円を受領することができる。
④ Aが、Bとの間で、1年分に満たない利息を元本に組み入れる旨を約定して本件貸付契約を締結した場合、元利金のうち当初の元本を超える金額は、出資法上、利息とみなされる。
(注) 出資法とは、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律をいう。
「利息(貸金業法、出資法)」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP137、P134、P136、P133参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P137、P134、P136、P133参照)
①:○(適切である)
本肢の通りです。
※ 改訂第9版合格教本P137参照。
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②:○(適切である)
金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年20%を超える割合による利息の契約をしたときは、出資法上、刑事罰の対象となります。
出資法上の「利息」には、債務の不履行について予定される賠償額も含まれるため、これが年20%を超える場合には、刑事罰の対象となります。
※ 改訂第9版合格教本P134「(2)出資法では」参照。
※ 出資法上の制限利率については、改訂第9版合格教本P131枠内「●出資法上の規制利率」参照。
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③:×(適切でない)
金銭の貸借を行う者は、その媒介に係る貸借の金額の5%に相当する金額を超える手数料の契約をし、またはこれを超える手数料を受領することは、出資法上、禁止されています。
本肢において、貸借の金額100万円の5%は5万円なので、これを超える手数料を受領することはできません。
なお、貸借の期間が1年未満であるものについては、その貸借の金額に、その日数に応じ、年5%の割合を乗じて計算した金額が媒介手数料の上限になります。
※ 改訂第9版合格教本P136「⑧金銭貸借等の媒介手数料の制限(出資法)」参照。
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④:○(適切である)
1年分に満たない利息を元本に組み入れる旨を約定して本件貸付契約を締結した場合、元利金のうち当初の元本を超える金額は、出資法上、利息とみなされます。
※ 改訂第9版合格教本P133「(3)出資法では」参照。
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正解:③
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