予想問題 |
|
|
|
|
Aは、Bとの間で、営業的金銭消費貸借契約を締結しBに金銭を貸し付けようとしている。この場合に関する次の①~④の記述のうち、利息制限法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
① Aは、Bとの間で、元本を90,000円とし利息を年2割(20%)とする営業的金銭消費貸借契約を締結し、その1年後を返済期日として金銭を貸し付けるに際し、利息の天引きをして72,000円をBに引き渡した。この場合、天引額(18,000円)のうち3,600円は、元本の支払に充てたものとみなされる。
② Aは、Bとの間で締結した営業的金銭消費貸借契約において、金銭の貸付け及び弁済に用いるためBに交付したカードのBの要請に基づく再発行の手数料(実費相当額であり消費税額等相当額を含むものとする。)をBから受領した。この場合、当該手数料は、利息とみなされる。
③ Aは、Bとの間で締結した営業的金銭消費貸借契約において、Bが金銭の受領又は弁済のために利用する現金自動支払機その他の機械の利用料として、10,000円の弁済を受ける際に105円(実費相当額であり消費税額等相当額を含むものとする。)をBから受領した。この場合、当該利用料は、利息とみなされない。
④ Aは、Bとの間で締結した営業的金銭消費貸借契約において、Bの債務の不履行による賠償額の予定として、その賠償額の元本に対する割合を利息の1.46倍とする旨を定めた。この場合、当該賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年2割(20%)を超過する部分について、無効となる。
「利息の制限(利息制限法)」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP131、P133・134参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P131、P133・134参照)
①:〇(適切である)
利息の天引きをした場合、天引き額が借主の受領額を元本として利息制限法の制限利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分は、元本の支払いに充てたものとみなされます。
本問において、借主の受領額72,000円を元本として利息制限法の制限利率(元本の額が10万円未満なので、年20%)により計算した利息の額は、14,400円です。天引き額18,000円が、利息額14,400円を超えるので、その超過額3,600円は、元本の支払いに充てたものとみなされます。
※ 改訂第9版合格教本P131「③利息の天引き(利息制限法)」参照。
|
②:×(適切でない)
債務者の要請に基づくカードの再発行の手数料は、利息とみなされません。
※ 改訂第9版合格教本P133枠内「●再度の手続き費用」の①参照。
|
③:〇(適切である)
債務者が金銭の受領または弁済のために利用する現金自動支払機等の利用料(1万円以下の入出金額の場合には108円、1万円を超える入出金額の場合には216円が上限)は、利息とみなされません。
※ 改訂第9版合格教本P133枠内「●契約の締結および債務の弁済の費用」の③参照。
|
④:〇(適切である)
営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年20%を超えるときは、その超過部分について無効となります。
※ 改訂第9版合格教本P134「⑥賠償額の予定」の「(1)利息制限法では」参照。
|
正解:②
|
Copyright(C) Makoto Tamura All Rights Reserved |
|
|