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最終更新日 2016/6/4
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 問題35


不当利得及び不法行為に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。


① 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受けた者(以下、本問において「受益者」という。)は、そのために他人に損失を及ぼしたか否かを問わず、その利益を返還する義務を負う。悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならないが、その場合は、その他人に損害があっても、その賠償の責任を負わない。

② 債務が存在しないのに、債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知らなかったとしても、その給付したものの返還を請求することができない。

③ 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、共同行為者は、その他人に生じた損害につき、各自の加害の割合により按分された価額についてのみ、それぞれ独立して賠償する責任を負う。

④ ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。





 問題35 解答・解説

 「不当利得及び不法行為」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP220、P222参照)

(第8版の合格教本をお持ちの方は、P218、P220参照)


①:×(適切でない)
 法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために
他人に損失を及ぼした者を「受益者」といい、受益者は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負います。
 悪意の受益者は、その受けた
利益に利息を付して返還しなければならず、この場合、損害があるときは、その賠償の責任を負います


※ 改訂第9版合格教本P220「①不当利得の返還」参照。

②:×(適切でない)
 債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができないとされています。
 よって、債務の存在しないことを知らなかったときは、返還請求できます。


※ 改訂第9版合格教本P220「(1)債務の不存在を知ってした弁済」参照。

③:×(適切でない)
 数人が共同の不法行為によって他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害を賠償する責任を負います。


※ 改訂第9版合格教本P222「(3)共同不法行為」参照。

④:○(適切である)
 
本肢の通りです。


※ 改訂第9版合格教本P222「(2)使用者責任」参照。


正解:④



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