予想問題 |
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返済能力の調査に関する次の①〜④の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。なお、本問における貸金業者は、貸金業法施行規則第1条の2の3第2項に規定する特定非営利金融法人ではないものとする。
① 貸金業者は、法人である顧客との間で、他の貸金業者を債権者とする金銭の貸借の媒介に係る契約を締結しようとする場合、当該顧客の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査しなければならない。
② 貸金業者は、貸付けに係る契約につき、保証人となろうとする者(個人)との間で保証契約を締結しようとする場合、当該保証人となろうとする者の収入又は収益その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項の調査を行うに際し、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用しなければならない。
③ 貸金業者は、個人である顧客との間で、貸金業法第13 条第3項各号に掲げる場合(当該貸金業者合算額が50万円を超える場合又は個人顧客合算額が100万円を超える場合)のいずれかに該当する貸付けに係る契約を締結しようとしている。この場合において、転職等により当該顧客の勤務先の変更があり、かつ当該顧客の変更後の勤務先が確認されているときは、当該貸金業者は、当該顧客が変更後の勤務先で2か月分以上の給与の支払いを受けているか否かを問わず、当該顧客から当該変更後の個人顧客の資力を明らかにする書面等の提出又は提供を受けなければならない。
④ 貸金業者は、顧客等と貸付けの契約を締結した場合には、顧客等ごとに、契約年月日、顧客等から貸金業法施行規則第10 条の17第1項に規定する書面等(資力を明らかにする事項を記載した書面等)の提出又は提供を受けた年月日、顧客等の資力に関する調査の結果等の記録を作成し、これを保存しなければならない。
「返済能力の調査」に関する問題です。
(改訂第9版合格教本のP64・65、P319参照)
(第8版の合格教本をお持ちの方は、P64・65、P319参照)
①:○(適切である)
法人に対する貸付けの場合にも、返済能力の調査が必要です。
※ 改訂第9版合格教本P64「①返済能力の調査義務」参照。
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②:○(適切である)
個人である顧客等と保証契約を締結しようとする場合にも、指定信用情報機関が保有する信用情報を使用した返済能力の調査が必要です。
※ 改訂第9版合格教本P64「②指定信用情報機関の利用」参照。
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③:×(適切でない)
個人顧客の勤務先に変更があるなど、書面が明らかにする個人顧客の資力に変更があったと認められる場合には、変更後の資力を明らかにする書類でなければなりません。ただし、変更後の勤務先が確認されており、かつ、変更後の勤務先で2か月分以上の給与の支払を受けていない場合には、変更前の資力に関する書面を含めてもよいとされています。
本肢は、「顧客が変更後の勤務先で2か月分以上の給与の支払いを受けているか否かを問わず」となっている部分が誤りです。
<基礎的知識から解く方法>
給与の支払明細書は直近の2か月分以上のものでなければなりません(←これは基礎的知識)。つまり、給与の支払いを基礎にする場合、少なくとも2か月分以上のものを参考にするわけです。
変更後の勤務先で2か月以上の支払いを受けていない場合、変更後の資力に関する書面だけでは、個人顧客の資力の算出が困難ですよね。ですから、本肢は誤りではないかと判断できます。
※ 改訂第9版合格教本P319「(2)個人顧客の資力に変更があった場合」参照。
※ 平成21年度試験第3回試験・問題9の選択肢3の類似問題。
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④:○(適切である)
本肢の通りです。
※ 改訂第9版合格教本P65「④調査に関する記録の作成・保存」参照。
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正解:③
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