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最終更新日 2016/6/8
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平成23年度試験(第6回)過去問


 問題29


A及びBは、Cに対し、負担部分を平等の割合として、連帯して100万円の借入金債務(以下、本問において「本件債務」という。)を負っている。Aが死亡し、その配偶者Dと子E及びFがAの相続人となった。この場合に関する次の①~④の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

D、E及びFが、遺産分割協議において、本件債務について、Eがその全部を承継し、D及びFはこれを承継しない旨を定めた場合、Cは、Dに対して本件債務のDの法定相続分の弁済を請求することができない。

② Cは、Bに対し、本件債務の全額の弁済を請求することはできない。

③ EがAから承継した本件債務のEの法定相続分について消滅時効が完成した場合、Bは、本件債務のEの負担部分について、その返済義務を免れる。

④ FがAから承継した本件債務のFの法定相続分について、CがFに対して免除する意思を表示した場合、D及びEは、それぞれAから承継した本件債務の自己の負担部分のうちFの負担部分に相当する割合について、その返済義務を免れる。





 問題29 解答・解説

「連帯債務、相続(民法)」に関する問題です。
(第4版合格教本のP221・222、P194、P195参照)
(第3版の合格教本をお持ちの方は、P215・216、P188、P189参照)


①:×(適切でない)
 連帯債務者の1人が死亡した場合、その
相続人は各相続分に応じて分割された債務を承継し、各自その承継した範囲で本来の債務者とともに連帯債務者となります。また、共同相続人の1人が相続債務の全額を相続する旨の共同相続人間の協議が整った場合であっても、債権者はこの協議内容に拘束されず、各相続人に対して相続分に応じた債務の支払いを請求することができます。
 よって、遺産分割協議において、本件債務について、Eがその全部を承継し、DおよびFはこれを承継しない旨を定めた場合であっても、債権者Cはこの協議内容には拘束されず、Dに対して法定相続分の弁済を請求することができます。

※ 第4版合格教本P221「(1)遺産分割前の遺産の帰属」の7行目以降及びP222の1行目以降を参照。

②:×(適切でない)
 連帯債務とは、複数の債務者が全部の債務を履行する義務を負う債務をいいます。
 Bは連帯債務者ですから、債権者CはBに対して、本件債務の全額の弁済を請求することができます。

※ 第4版合格教本P194「②連帯債務」参照。

③:○(適切である)
 連帯債務者の1人のために
時効が完成したときは、その連帯債務者の負担部分については、他の連帯債務者も、その義務を免れるとされています。
 Eは相続分に応じて分割された債務の範囲で本来の債務者Bとともに連帯債務者となりますから、Eのために時効が完成したときは、他の連帯債務者Bも、Eの負担部分について、返済義務を免れます。

※ 第4版合格教本P195「(2)絶対的効力(例外)」参照。

④:×(適切でない)
 連帯債務者の1人が死亡した場合、その
相続人は各相続分に応じて分割された債務を承継し、各自その承継した範囲で本来の債務者とともに連帯債務者となります
 DおよびEは相続分に応じて分割された債務を承継し、その承継した範囲で本来の債務者Bとともに連帯債務者となるのであって、Fの負担部分に相当する割合についてはもともと返済義務を負っていませんし、DEF間は連帯債務関係にありません。そのため、Fが免除されたとしても、DおよびEがFの負担部分に相当する割合について返済義務を免れることはありません。

※ 第4版合格教本P221「(1)遺産分割前の遺産の帰属」の7行目以降を参照。



正解:③



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