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最終更新日 2015/8/19
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 問題15


Aは法令の規定により業として貸付けを行うことができる者、BはAの顧客、C及びDは保証業者である。この場合に関する次の①~④の記述のうち、利息制限法上、その内容が適切なものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。

① Aは、Bとの間で、営業的金銭消費貸借契約(元本額80万円、期間1年)を締結して80万円をBに貸し付け、BがAに支払う利息を変動利率をもって定めた。Aは、当該契約について、Cとの間で、保証契約を締結し、当該保証契約においてAがBから支払を受けることができる利息の利率の上限(以下、本問において「特約上限利率」という。)を年1割6分(16%)とする定めをし、当該定めをBに通知した。この場合、Cは、Bとの間で保証料の契約を締結し、Bから、24,000円の範囲内で保証料の支払を受けることができる。

② Aは、法人であるBとの間で締結する一定の範囲に属する不特定の営業的金銭消費貸借契約を主たる債務として、Cとの間で、元本極度額(注1)を100万円とし元本確定期日(注2)を当該契約締結日の1年後の日と定めて根保証契約を締結したが、特約上限利率の定めをしなかった。この場合、Cは、Bとの間で保証料の契約を締結し、Bから、1年当たり100,000円の範囲内で保証料の支払を受けることができる。

③ Aは、Bとの間で、営業的金銭消費貸借契約(元本額30万円、期間1年、利率年1割3分(13%))を締結して30万円をBに貸し付け、当該契約について、Cとの間で、保証契約を締結した。その後、Cは、Bとの間で、CがBから10,000円の保証料の支払を受ける旨の保証料の契約を締結した。更に、Aが、Dとの間で当該営業的金銭消費貸借契約について保証契約を締結した場合、Dは、Bとの間で保証料の契約を締結し、Bから、10,000円の範囲内で保証料の支払を受けることができる。

④ Aは、Bとの間で、営業的金銭消費貸借契約(元本額50万円、期間1年、元利一括返済、利率年1割4分(14%))を締結して50万円をBに貸し付け、当該契約について、Cとの間で、保証契約を締結した。その後、Cは、Bとの間で、CがBから15,000円の保証料の支払を受ける旨の保証料の契約を締結した。この場合において、AとBとの合意により、当該営業的金銭消費貸借契約の利息を利率年1割6分(16%)に変更したときは、当該変更後の利息の約定は、年1割5分(15%)を超える部分に限り無効となる。

(注1) 元本極度額とは、保証人が履行の責任を負うべき主たる債務の元本の上限の額をいう。
(注2) 元本確定期日とは、根保証契約において主たる債務の元本の確定すべき期日(確定日に限る。)をいう。





 問題15 解答・解説

 「保証料の制限(利息制限法)」に関する問題です。
(第8版合格教本のP134~136参照)
(第7版の合格教本をお持ちの方は、P134~136参照)


①:×(適切でない)
 利息が
変動利率で定められている場合における保証料の契約は、保証契約の時に貸主と保証業者の合意により貸主が主たる債務者から支払を受けることができる利息の利率の上限(「特約上限利率」という。)の定めをし、かつ、貸主または保証業者が主たる債務者にその定めを通知した場合で、保証料が利息制限法の利息上限額から特約上限利率により計算した利息の金額を減じて得た金額を超えるときは、その超える部分が無効となります。
 本肢における元本の額は80万円であるため、利息制限法の利息上限利率は年18%です。本肢の特約上限利率は年16%というのであるから、年2%(年18%-年16%)で計算した額である「16,000円」(80万円×2%)の範囲内で、保証料の支払いを受けることができます。

※ 本肢のような問題では、上記解説のように、利息制限法条の上限利率から約定上限利率を差し引いた後に保証料の上限額を算出する方が、計算しやすいでしょう。
※ 第8版合格教本P135・136「(3)利息が変動利率で定められている場合」参照。

②:×(適切でない)
 営業的金銭消費貸借上の債務を主たる債務とする保証(業として行うものに限る。)が元本極度額及び元本確定期日の定めがある根保証であって、主たる債務者が法人である場合において、特約上限利率の定めをしなかったときは、保証人は、法定上限額(利息制限法上の利息上限額)の2分の1の金額の範囲内で、保証料の支払を受けることができます。
 本肢における元本極度額は100万円であるため、利息制限法上の利息上限利率は年15%です。法定上限額は100万円×年15%=15万円であるため、その2分の1である「75,000円」の範囲内で、保証料の支払いを受けることができます。


※ 第8版合格教本P135・136「(3)利息が変動利率で定められている場合」関連。

③:×(適切でない)
 
保証料(主たる債務者が支払う保証料に限る)が、利息と合算して利息制限法の利息上限額を超える場合には、その保証料の契約は、その超過部分について無効となります。
 本肢における元本の額は30万円であるため、利息制限法上の上限利率は年18%です。本肢における利息の利率は13%なので、保証料の上限額は30万円×年5%(年18%-年13%)=15,000円です。
 CがBとの間で10,000円の保証料契約を締結しているので、DがBから受け取ることができる保証料の上限は15,000円-10,000円=「5,000円」となります。


※ 第8版合格教本P134・135「⑦保証料の制限」参照。

④:〇(適切である)
 
利息と保証料の合計額が、利息制限法上の利息上限額を超えるときは、その超過部分が無効となります。
 本肢における元本の額は50万円であり、利息制限法上の上限利率は年18%であるため、利息と保証料の合計上限額は50万円×年18%=90,000円です。
 そして、CがBから15,000円保証料の支払いを受ける旨の契約をしているので、AがBから受け取れる利息は90,000円-15,000円=75,000円です。
 よって、75,000円を年率に換算した「年15%」(75,000円÷50万円)を超える部分に限り無効となります。


※ 第8版合格教本P134・135「⑦保証料の制限」参照。



正解:④



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